2017/04/22 21:31

発酵の世界を学んでいる中で

一気に惹かれていったものがあります。


柿渋染。




深い深い茶色の色味。
レザーのような風合い。


実際に手に取ると厚手の紙のようなハリ感。


発酵によってこんなものができるんだ!


全く新しい発酵の扉が開いて
柿渋染の魅力にはまっていきます。


柿渋染とは
青い未熟の渋柿を潰し、圧搾してできたその果汁を
発酵・熟成させ染料にしたもの。




しゅわしゅわと発酵が進み、
カキタニンという柿渋の主成分が
この独特の茶色を生み出すのです。


柿渋に浸し、お天気に合わせ
紫外線や酸素に触れさせ、酸化していくと
発色が進んでいくそうです。


私が出会った柿渋染の作家さんは
高知県土佐の自然豊かな場所で
天然100%、薬剤などの処理をせずに
手間暇かけて柿渋染をされています。




青い未熟な柿の状態から手を加え
5~6回の染と干し、寝かしを繰り返し
最低でも2か月かけて作り上げていく。


発酵の力を作り手が丁寧にお世話し
育てていく生地。


通常の生地に比べ高いけど、
その理由も納得した上で
この生地を使いたいと思いました。


民間薬としても昔の人は柿渋を使っていて
殺菌・消臭効果の高さや
ホームアルデヒドを除去する効果も証明されている
柿渋染ですが


効果効能だけでなく
私は生地がどんどん変化して、いい風合いになっていく
発酵に似た変化を楽しめることが
KAKISHIBUの魅力だと思います。



通常の染料で染めた生地とは違い
何年と使いながら
また染め手の元へ染め直しへ。


(約3年半使い続け、染め手の元へ戻ってきた柿渋エプロン。左が染め直し後)


そんな変化を楽しめる
【発酵する衣】の世界を【KAKISHIBU PRODUCT】で。